測度収束するが概収束しない列(「動く区間の特性関数」の例) (Example XXII.9.6)
- 測度収束するが概収束しない列(「動く区間の特性関数」の例) (Example XXII.9.6) #Card
- どのような具体的な列 $(f_{k,n})$ が測度収束するのに概収束しない典型例を与えるか。
$[0,1]$ 上で、$0<n\leq k$、$k\in\mathbb{N}$ に対し $f_{k,n}:=\chi_{[\frac{n-1}{k},\frac{n}{k}]}$(幅 $1/k$ の指示関数を、各 $k$ について $n=1,\dots,k$ で左から右へスライドさせる「動く区間」列、$(k,n)$ を辞書式の1次元の列として並べる)。
- 測度収束する($0$ へ):$\mu{f_{k,n}\geq\eta}=1/k\to 0$($k\to\infty$)なので任意の $\eta\in(0,1]$ で測度は消える。
- 概収束しない:各 $x\in[0,1]$ に対し ${(k,n): f_{k,n}(x)=1}$ は無限集合(各 $k$ について $x$ を含む区間 $[\frac{n-1}{k},\frac{n}{k}]$ が必ず一つ存在するため)、したがって $(f_{k,n}(x))_{k,n}$ はどの $x$ でも $0$ に収束しない。
測度収束のクラスが概収束のクラスより真に広いことを示す標準的な反例(いわゆる「typewriter sequence」)。図 XXII.9.1 に図示。